やりきれない時には

ある特養の厨房内で軽作業をしていると、後方から「はっ!」という声が聞こえま した。サッと振り返ると、男性調理員さんが上体を折り曲げるようにしながら 「はあーっくしょん!!アホンダラボケカス!」(^^;(花粉症かな?)「お大事に」

先月某日の夕刻、ポストを開けると数々の仕事関係の郵便物に交じって、やれやれ、 また来たか、寄付金を募るユ○セフからの封筒。かなり以前ほんの少しばかり個人 で寄付をさせてもらったことがありますが、この季節になると毎年決まって届きま す。“コイツはカモだ”という記録でも残っているのでしょうか。 遡ること2~3年ほど前のこと、大きな筆文字で私の住所と名前が書かれた薄緑色の 封筒が届きました。中身を確認すると、小学校の建設に伴い寄付を募る旨の説明文の 書かれたパンフレットと郵便振替用紙が入っています。そこには一口1万円。まこと に勝手ながら2口以上にてお願い致します、と書かれていました。見ず知らずの人間 に寄付を依頼し、金額は2万円以上だぞとはえらい強気だなぁ。更に設立趣意書(?) を読むと、そこには教育勅語を生徒指導の根幹に据え云々、かなり大時代なことばが並べ立てられ、保守系の議員の推薦文もあります。う~む・・。寄付はしないけ ど、記念に保存しておこう。しかし、どこで私の住所氏名を知ったのでしょうか。 その後、知り合いが子どもをその法人の運営する幼稚園に通わせていたということが 判明したので訊ねてみると、子どもが教育勅語を諳んじるのには驚いたが厳しく躾けてくれてよかった、と概ね好意的な印象をもっているようでした。そういえばその幼稚園、私が毎年参加する淀川市民マラソンでは30キロ地点で鼓笛隊の演奏やハイタッチなどでいつも元気を貰っている。なるほど、きっといい幼稚園なんだろうな。

そんなことも記憶の片隅に追いやられてしまった先々月頃より、あろうことかその法人の系列の小学校設立の経緯が連日新聞やテレビで大きく報じられ、おまけに国会を揺るがす大きな問題になりました。件の封筒は昨年末の大掃除の時に処分してしまいました。寄付をしなくてよかったと思うと同時に、施工代金を回収できないであろう建物の施工業者に考えが及んでしまいます。一件の倒産が起きると負債3億(5億だっ たか?)に一人の割合で自殺者が出ると聞いたことがあります。電車による「人身事故」 のニュースが報じられることがありますが、その度に資金繰りに窮した経営者か・・気の毒に・・と勝手に想像してしまいます。また、今年秋の淀川市民マラソンであの園児 たちの姿を見ることもないのでしょう。う~む・・・。自分が実害を被ったわけでもな いのになんだか裏切られたような気分。 こんな時には・・はあーっくしょん!!アホンダラボケカス!!(–